下地島 防災訓練施設に前向き/西村副大臣
経済対策で宮古視察/市、要請書を手渡す
西村康稔内閣府副大臣(経済財政政策・TPP・防災等担当)は22日、宮古地域の経済情勢などを視察するため来島した。宮古島市(下地敏彦市長)は同日、下地島空港で、かねてから市が県あて要望している「下地島総合防災訓練複合施設(仮称)」の設置に関する要請書を提出した。西村副大臣は同要請に対し、「災害対応訓練空港として立地も含め最適な条件にある」と述べ、同要請を前向きに検討していく意向を示した。西村副大臣は同空港の視察に先立ち、宮古島商工会議所(下地義治会頭)など地元経済界の代表らと意見交換した。
地元経済団体代表らとの意見交換会で、西村副大臣はアベノミクス効果で首都圏を中心とする都市部と、地域経済との間に格差が生じるのではないかとの懸念に加え、この4月から導入される消費税増税によって地域経済がどのように変化するのかと心配する声もあることを示唆し、安倍晋三首相から指示を受けて地域経済界からの意見聴取を行っていることを説明した。
地元からは離島における最大の不利的条件である輸送・流通コストの低減策や観光振興策、下地島空港活用などの意見提示があった。
同経済界との意見交換後、西村副大臣は「離島ゆえのハンディキャップをいかに解消するか、また、観光振興について政府として何ができるかを積極的に検討する」と述べ、環太平洋連携協定(TPP)については「サトウキビは島の一番大きな産業でありTPP動向を心配する声もあったが、国会決議どおり重要5品目として、しっかり対応する」と明言した。
地元経済界との懇談後、伊良部島視察を行った西村副大臣は下地島空港で、長濱政治副市長から要請書を受け取った。同空港では県土木建築部の末吉幸満統括監らが下地島空港の概要や現状について説明した。
同空港視察後、西村副大臣は「非常に広く立派な空港だ。アジアとの距離も含め災害訓練空港としては好条件を備えている。」と述べた。
このほか西村副大臣は、牧山展望台で伊良部大橋の建設進ちょく状況の説明を受けるなど、一連の宮古視察を終え同日夕、帰任した。