文化財情報をネットで/宮古島市
島の歴史内外に発信/「公開システム」運用を開始
市教育委員会は24日、宮古島にある文化財までの道順や概要説明などの情報を、タブレットやスマートホンなどの携帯端末、パソコンで見ることができる「市文化財WEB公開システム」の運用を開始したと発表した。これまではガイドブックや地図などの紙媒体でしか得られなかった情報が、インターネットで入手できる。文化財に特化したこの種のアプリケーションの活用は県内初となる。
同システムは一括交付金を活用した、市neo歴史文化ロード整備事業の一環として構築された。今後は外国からの観光客のために多言語の説明などの整備を予定している。
発表は下地敏彦市長、宮國博教育長、生涯学習部の上地栄作次長らが出席し、漲水御嶽前で行われた。
発表会見後、一行は仲宗根豊見親の墓まで移動し、実際にアプリケーションを活用して、豊見親の墓の概要などの説明を聞いた。宮國教育長は「多くの国々の人が来て、宮古島の歴史や文化に触れる機会が増えると思うので、多言語化はぜひ取り組んでほしい」と述べた。
下地市長は「文化財などを、市民や観光客に丁寧に説明するツールできた。市民はまず、自分たちの島の歴史を知るために役立ててほしい」と話した。
同システムは市内に散在する文化財を整備し、それぞれをコースとして線で結び、文化財を新たな資源として、新たな方法で活用するために構築された。
スマートホンなどの携帯端末で「市教育委員会公認歴史文化ロードアプリケーションサイト」(URLはhttp://miyakojimabunkazai.jp/)のQRコードを読み込み、アプリケーションをダウンロードする。後は道順など、知りたい項目を選びアクセスすれば、情報が得られる。
また、それぞれの文化財に設置されたQRコードを読み込むことで、動画を使った文化財の説明などを見ることができる。
今年度中に、ドイツ皇帝博愛記念碑などがある平良北コース、友利のあま井を含む砂川・友利コース、赤名宮などがある下地・来間コースの文化財28カ所に、このQRコード板が設置される。2021年度までに、市内の15コースで、約150カ所の文化財にQRコード板の整備を進める予定。