前浜、下地島地区が候補/県広域公園建設地
検討委9案から絞る/5月下旬に最終決定
【那覇支社】県内で唯一県営公園のない宮古地区への整備を協議する宮古広域公園(仮称)計画検討委員会(委員長・池田孝之琉球大学名誉教授)の第2回会合が28日、県庁で開かれ、昨年の初会合で提示された宮古圏域の9カ所の公園候補地のうち、下地の前浜地区と伊良部の下地島地区の2カ所を全委員の総合評価により絞り込んだ。5月下旬に開催する第3回会合で、用地取得の可能性や安易性などの適地条件を踏まえた上でこのうちの1カ所を最終選定する。
同会合には宮古島市の長濱政治副市長、砂川恵助商工会議所専務理事、池間隆守観光協会専務理事、當銘健一郎土建部長ら全10委員が出席した。
同委員会は地元住民の意見も参考にして基本構想を取りまとめ、2014年度内に基本計画を策定。スポーツ・レクレーション、観光、防災の機能を有した公園づくりの具体化に向けて検討を進める。県は「宮古圏域広域公園基本計画策定等事業」の経費として、新年度一般会計予算に約3200万円を計上した。
昨年月に宮古島市で開いた初会合で提示された候補地は▽狩俣▽間那津▽荷川取▽大野越▽野原▽前浜▽保良東▽牧山(伊良部島)▽下地島の9カ所。委員らは複数の候補地の視察や、各候補地の地形、周辺環境などの立地条件について議論を重ねてきた。
この日の会合では「海や海辺を活かした公園」をテーマに▽宮古を代表する海辺(美しいビーチ・砂浜)を持つ地区▽海辺の多様な利用(基本は遊泳)ができる地区-を選考基準に公園コンセプトを設定して比較検討した。その結果、公園候補地として前浜と下地島の両地区に絞り込まれた。二つの候補地は水深や海底地形、潮流が遊泳に適するかなどの条件を検討したほか、地元住民の意見や要望も踏まえて判断の材料とした。