来間中 64年の歴史に幕
住民参加し閉校式/生徒3人、来月から下地中へ
「ありがとう。そしてさようなら」-。来間中学校(知念安則校長)の閉校式が28日、来間小中学校体育館で行われ、500人の卒業生を輩出した同校は64年の歴史に幕を下ろした。最後の卒業生となった砂川進一君や同校の閉校に伴い4月から下地中学校に通う國仲翔太君、古波蔵恵太君、伊禮二千花さんが同校の閉校を惜しみながらも、来間島で育ち学んだことに誇りを持って新たな環境で飛躍すること誓った。
あいさつで知念校長は「来間中学校が閉校することは寂しいが気持ちを前向きな方向に切り替えて先を見つめていくきっかけにしようとこの閉校式を開催した。地域のおかげで同校は歴史を重ねることができた。皆さんの存在こそが来間中の大きな財産だと思う」と述べた。
来間中学校の最後の卒業生となった砂川君は、地域が一体となっていろいろな行事に取り組んでくれた自らの中学校生活を振り返りながら、地域の人たちに感謝の言葉を述べた。
閉校に伴い4月から下地中学校に通う3人の生徒たちからは「不安もあるが、たくさんの友人を作り、いろいろな経験を積むことを楽しみにしている」などの言葉が聞かれた。
激励の言葉として、下地敏彦市長は「皆さんの前向きな言葉を聞いてとてもうれしく思う。下地中に通うことになる3人の生徒は新しい世界に飛び立っていく。さらに飛躍する3人をみんなで元気に送り出してほしい」と呼び掛けた。
そのほか、惜別の言葉として國仲英作PTA会長、来間自治会の来間得良会長が閉校に対する寂しさを訴えながらも、島の子供たちのためにこれからも地域全体で支援していくことを約束した。
最後は園児、児童生徒と教諭らが「さようなら」を歌い。最後は参加者全員で「ふるさと」を合唱した。
式後は、懇親会も行われ、同中学校の歴史や思い出を振り返りながら楽しいひとときを過ごした。
4月以降、来間島の学校は来間小学校のみとなり、新年度の在校生は3人となる見込み。