原料不足で操業停止/製糖2工場
終了時期は流動的
宮古本島内製糖2工場は29日までに、操業を一時的に停止させた。原料不足が要因。両工場とも30日には稼働させる方針だが、天候と原料搬入量をにらみながら判断する。近年、急速に進む機械刈りだが、天候に左右されて原料不足を招くという課題がくっきりと浮かび上がった。操業終了時期は両工場とも流動的。
原料不足は27日の大雨が影響している。同日宮古島地方に降った雨量は平良下里で83・5㍉、城辺では108・5㍉も降った。鏡原や下地島空港でも60㍉以上の降水量を観測(いずれも午前0時から午後5時までの雨量)している。
この雨の影響でハーベスターを使用する機械刈りが完全にストップ。工場への原料搬入も止まった。これを受けて、製糖2工場は操業を停止させた。
宮古本島内の製糖期は終盤を迎えており、沖縄製糖宮古工場に搬入される原料は29日正午現在で残り約3000㌧。31日には搬入を終了し、同日深夜には操業を終える計画だ。ただ、天候次第では後ろにずれ込む可能性もある。30日の天候を見ながら、工場稼働の可否を判断する。
宮古製糖城辺工場も同様の対応を余儀なくされている。残り約4000㌧(29日正午現在)を搬入する見込みだが、工場を動かすかどうかについては慎重に見極めたいとしている。
両工場とも今月中に操業を終える方針だが、工場関係者は「とにかく天候。あす以降、どうなるかを見るしかない。雨が降ると今月中は厳しくなってくる」などと話し、天候次第では終了時期が4月にずれ込む可能性を指摘した。
宮古島地方気象台の29日午後4時25分現在の週間天気予報によると、30日は雨が降る見込み。31日には持ち直すが、1~2日は再び雨が降る予報だ。