「肥満がリスク高める」/豊見城中央病院
心疾患の予防法紹介/宮古で市民公開講座
豊見城中央病院(豊見城市)による市民公開講座「心臓治療最前線 心臓の病気」が30日、市中央公民館大ホールで開かれた。同病院の新崎修循環器内科部長、山内昭彦心臓血管外科部長、嶺井陽心臓リハビリテーション指導士・理学療法士が心臓病の治療や再発予防などについて講演を行った。
新崎部長は「心臓血管(冠動脈)の予防と血管内治療~沖縄の現状を踏まえて~」をテーマに心筋梗塞や狭心症について語った。締め付けられるような激しい胸の痛みが15分以上続く場合は心筋梗塞が疑われ、そんな場合にはすぐに119番通報する必要性を強調。食習慣の変化に伴う肥満が心筋梗塞のリスクを高めているとの考えを示した。心筋梗塞にいたる前の狭心症であれば安全で効率的に治療することができることを紹介した。
山内部長は「心臓外科治療の実際」と題し、同病院で2011年5月から今年1月までの心臓大血管手術成功率は97・5%で、死亡率は1・0%であることを説明。心臓外科手術は危険な手術ではないとした上で「高齢者でも歩いて病院に来ることができる体力がある人であれば手術は可能」との持論を語った。
嶺井氏は、心臓を手術した人のリハビリについて、「より安全に、早く取り組むことで、より早く退院できる」と語るとともに、同病院では手術翌日から体を動かすリハビリをスタートさせ2週間ほどで退院している実例を紹介。心臓病再発予防には、自分の体力に合った運動を継続することが重要との考えを述べた。
会場には多数の市民が訪れ、講演に聞き入っていた。