「エコ」のブランド化推進/環境モデル都市
行動計画冊子が完成
市環境モデル都市行動計画(2014年度~18年度)の内容をまとめた冊子がこのほど完成し、下地敏彦市長が4日の会見で同計画に基づいた活動と「エコ」のブランド化を目指した取り組みについて市民に理解と協力を呼び掛けた。市では「宮古島で取り組んでいる『エコ』そのものを地域資源ととらえてブランド化し、CO2削減など豊かな島を目指した取り組みを展開していきたい」としている。
同計画は地球温暖化対策と地域産業振興を目的に策定。09年の環境モデル都市認定に伴う行動計画が5年単位の短期計画になっているため、2期目の今回は1期目の実績を踏まえた計画となっている。
行動計画の基本的な考え方は▽島ならではの社会システムづくり▽市民のエコアクション▽観光・交流の促進-の三つを柱としている。
社会システムづくりでは、これまでの実証実験で学んだことを生かして島の資源をより活用して「いつまでも住み続けられる新しい島」の姿をつくるとしている。
エコアクションは、市民が積極的に参加できる環境を構築し、市民によるCO2削減などの取り組みや次世代市民の育成を目指している。
観光・交流の促進では、宮古島市の取り組みを「新しい社会」づくりの見本として、観光や商業などの産業に役立て、活気に満ちた誇れる島を目指している。 行動計画では、2003年を基準とした二酸化炭素排出量を、2020年までに23%、2030年まで44%、2050年までに69%削減する目標を掲げている
また、会見では03年を基準とした12年度のCO2排出量について下地市長が説明。産業部門は03年の14%から20%に増加。業務部門は22%で同数。家庭部門は27%から24%に排出量が削減され、運輸部門は30%が29%とほぼ横ばいだった。
産業部門の排出量増加について下地市長は「公共工事の増加などが影響している」と説明した。
今回計画の主な事業内容としては▽電気自動車活用による社会モデルの創設▽太陽光パネル設置等による価値運用(排出権Jクレジット」の創出)▽カーボン・オフセットの普及▽取り組みの戦略的な情報発信-などを計画している。
そのほか、完成した冊子の概要をまとめたチラシは今後全世帯に配布予定で、冊子についてはエコアイランド推進課で希望者に配布する。
また、市のホームページでも計画内容を掲載している。