牛用飼料トン2000円下げ/JAおきなわ
県内製造全銘柄 平均6万3000円で販売
【那覇支社】JAおきなわ(砂川博紀理事長)は7日、那覇市のJA会館で会見し、牛用飼料価格を1㌧当たり2000円引き下げ、県内製造の全18銘柄を平均6万3000円で販売すると発表した。県飼料協同組合(沖縄市)の牛用飼料工場が3月末に完成し、4月からの製造出荷に伴う措置。
同組合は2004年まで、牛用と豚、鳥用の飼料を同一の製造ラインで加工してきた。国内での牛海綿状脳症(BSE)の発生で、国は拡散防止策として牛専用の製造ラインを義務付けたため、05年から製造を中断し県外工場から配合飼料を移入してきた。
県内での飼料の安定供給や鮮度保持を目的に、県食肉価格安定基金を活用した総事業費約19億円の牛専用飼料工場の整備で、約9年ぶりに製造再開した。
同工場の出荷で、県外からの輸送経費が削減され、1㌧当たり1000円軽減される。JAおきなわも4~9月末まで飼料価格に1㌧当たり1000円を助成して、畜産農家に2000円分の負担軽減を図る。
砂川理事長は「大豆の値上げや円安などで飼料価格は高止まりしている。特に牛が占める割合が高い宮古、八重山などの離島の農家は厳しい状況にあり、少しでも安くなるように支援を決めた」と話した。