延べ9486頭を受託/和牛ヘルパー13年度実績
前年度比23%増/高齢化に伴い増加傾向
JAおきなわ宮古地区畜産振興センター畜産部のまとめによると、畜産農家が2013年度に、和牛ヘルパー事業を利用して飼養管理などを委託した牛は、延べ9486頭に上り、前年の7709頭より1777頭(23%)増えた。受託料金は同比364万円(27%)増の1739万円。利用実績は、事業の便利さの浸透や農家の高齢化に伴い、増加傾向にある。利用料金のうち、半分の828万円は国が農家に補助した。
JAと宮古和牛ヘルパー利用組合(伊波広次郎組合長・ヘルパー約25人)が連携して取り組む同事業は、地域の助け合いによる、ゆとりある肉用牛生産環境の確立を目的に、2001年スタートした。
事業は①冠婚葬祭や旅行、傷病時の際の飼養管理②競り市場への牛輸送や競り上場への誘導③削蹄-に利用している。
冠婚葬祭などの際の飼育管理委託頭数は4231頭(前年度比708頭、20%増)、市場への輸送や競り誘導が2337頭(同比559頭、31%増)、削蹄が2918頭(同比510頭、21%増)。
金額は削蹄が最も大きく930万円、市場への輸送など612万円、飼養管理が197万円となった。
平良西里の古城正良さん(66)は兄妹同士の旅行や冠婚葬祭、沖縄本島に住む孫を訪ねる時などに飼養管理サービスを利用している。兄妹の旅行は毎年行っており、3年前の北海道旅行の時は6日間利用した。
「ヘルパーは、大変助かる。ヘルパーがいないと旅行に行けない。市場への輸送や競りへの誘導にも使っている」と、ヘルパーの仕事を高く評価した。
畜産関係者らは、飼育管理に縛られる状況からの解放が、若い経営者の増加に結び付いていることも強調する。
飼育管理の1日当たり基本料金は2000円で、1頭当たり300円。10頭を1日間預けると料金は、5000円になる。市場までの輸送は1頭当たり3000円、競り誘導が2000円。削蹄料は子牛が2400円、成牛が3400円。利用申し込みは、JA畜産部と各資材店で受け付けている。