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産業・経済
2014年4月13日(日)9:00

宮古12年 農業産出額137億円

1戸平均は310万円/キビ71億円、肉用牛26億円


宮古地区の農業産出額の半分以上を占めるサトウキビ(資料写真)

宮古地区の農業産出額の半分以上を占めるサトウキビ(資料写真)

 県宮古農林水産振興センターが発刊した2014年版「宮古の農林水産業」(最新版)によると2012年の農業産出額は137億3100万円と、サトウキビや葉タバコが甚大な台風被害を受けた前年の103億9000万円と比べ33億4100万円(32%)増えた。農家数約4400戸(10年世界農林業センサス)を分母にした1戸平均の産出額は約310万円。品目別にはキビが半分以上の71億8700万円を占め、同作物中心の農業構造が明らかになった。

 国が行っていた同統計は07年から中断していた。これを受け同年以降のデータは県宮古農林水産振興センターが、業務資料などから作成するようになった。

 宮古の農業は、以前から台風や干ばつなど自然災害に左右されてきた。1982年~2012年まで31年間の中で産出額は89年の164億円が最も多く、最低は11年の103億円。同年は収穫中の葉タバコが5月の台風で全滅し、キビも反収が4・8㌧と低く台風対策の必要性が改めてクローズアップされた。干ばつ被害は地下ダムの水利用で大きく緩和された。

 12年の作物別産出額は1位がサトウキビの71億8700万円。肉用牛26億2800万円、葉タバコ22億6800万円、野菜10億5100万円、果実4億7700万円などが続き、同5品目で全体の99%を占めた。

 サトウキビの12-13年期の生産量は32万5000㌧で、前年の20万2000㌧から大きく回復した。96年に82㌶と収穫面積の2%だった株出が同年は915㌶(同22%)に増え、全体の生産量を押し上げた。ただ、反収の低さが課題視されている。

 宮古地区の野菜の生産量はトウガン1002㌧、カボチャ950㌧、ゴーヤー816㌧とその他を含めて3055㌧に上った。野菜は地下ダムの水利用を背景に、施設栽培が増えた。新しく農業を始める人の多くは野菜を選ぶ傾向にあるとされ、今後生産が増えるとみられている。

 葉タバコは県全体の6割以上の生産を占める。12年産の販売額22億円は、台風の被害を受けた前年の11億円と比べ2倍に増えた。

 肉用牛の飼養戸数は1159戸で、県全体の40%を占めた。一方で飼養頭数は県全体の21%の1万5249頭(1戸平均13・2頭)と、他地域と比べ飼養規模が小さい。

 マンゴーは開花期の日照不足などにより、開花率が低下し274㌧(前年520㌧)の大幅減産となった。


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