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社会・全般
2014年4月17日(木)9:00

福里地下ダム 8ヵ月ぶり満水

水位監視施設では越流
土地改良区 農家に適正使用呼び掛け


満水を回復した福里地下ダムの水位水質監視施設=16日、城辺福東

満水を回復した福里地下ダムの水位水質監視施設=16日、城辺福東

 昨年8月7日に底を突いた福里地下ダムの水位水質監視施設=城辺福東=が満水になり止水壁の堰からちょろちょろと越流するようになった。福里ダムの水は塩害や干ばつ対策でスプリンクラーがフル稼働した昨年7月2日から減り始め、48日後の8月19日に過去最低の貯水率74%を観測。昨年11月1日の大雨以降、貯水量が徐々に増え8カ月ぶり(今年3月3日)に満水を回復した。

 地下ダムはもともと、農業用水不足(干ばつ)に備えるために造った施設。同目的に沿うには、無駄のない最小限の水利用が求められるが、作夏は過剰に使う農家が多く、貯水量が急激に減ったという。

 宮古土地改良区は「限りある地下ダムの水を有効に使うためには、各農家の理解と協力が必要。地下ダムの水が長い期間でしか回復しない貴重な水であることも知ってほしい」と述べ、適正使用を呼び掛ける。

 宮古土地改良区はサトウキビのかん水目安に週1回30㌧を示す。同区の調査では干ばつ時の地区全体のルール違反は1日500件に上ることもあった。

 当時職員らは垂れ流しがないかなどを確認するため、夜を徹してパトロール。ルール違反農家の畑の水利用は、強制停止した。

 水の使い過ぎは、サトウキビの場合根の張りに悪影響を及ぼすとされ、今後指導の強化が望まれそうだ。

 一方、砂川ダムは今月15日現在、貯水率69%と満水に達していない。改良区は「梅雨での降水は望めるものの、満水になる可能性は低い。干ばつ期の夏場に備えるためにも、今から無駄のない利用が望まれる」と節水を促している。砂川ダムの貯水率は09年に過去最低の34%まで下がり、「底を突くのでは」と心配されたこともあった。


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