オニヒトデ1万匹を駆除/美ら海連絡協09年度
3カ所のサンゴ礁で実施/漁場、観光資源の保全対策
宮古島美ら海連絡協議会(会長・小禄貴英宮古島漁協組合長)のまとめによると、2009度のオニヒトデ駆除個体数は1万577匹に上った。駆除は高野漁港沖合のサンゴ礁「マルビジ」と伊良部島北東の「サバ沖」、池間島北東の「チュラビジ」の3カ所に絞って実施。作業には、ダイビング業者の職員ら延べ210人が当たった。
オニヒトデは、サンゴを食い荒らしている海の有害生物。駆除は漁場で観光資源にもなっているサンゴ礁の保全を目的に行った。
事業は①市水産課との共同事業②県自然保護課の委託事業③美ら海協力金活用-の3本柱で取り組んだ。
共同事業は3期に分けて行った。7月から9月(1、2期)は、マルビジで計8回実施。最大駆除数は、3回目の1016匹。回を重ねるごとに減り、最後となった9月15日の第8回は、112匹にとどまった。
共同事業によるマルビジの合計駆除数は、3801匹。関係者によると、2月時点でオニヒトデはほとんど見られない。広い範囲に及んでいた食害は、現在、回復しつつあるという。
2、3月(3期)は「サバ沖」に場所を変えた。2回の合計駆除数は、676匹。同所では現在も駆除が行われている。
市の費用は、ダイビングに使う空気タンク料や弁当・飲食代、用船料など実費のみの32万円。美ら海連絡協は、「美ら海協力金」から1人当たりの日当3000円、計21万円を助成。ダイビング業者らは、ボランティア的に協力したという。
県の委託事業は、四つのダイビング団体に再委託した。時期は11月~1月。場所は「マルビジ」と「サバ沖」、「チュラビシ」の3カ所。約2カ月間で、6100匹を駆除した。予算の約330万円は、4団体に配分した。