過去最高の658万人/13年度県内観光客
前年比66万人増/LCC、新石垣空港など要因
【那覇支社】県観光政策課が21日に発表した入域観光客統計概況によると、2013年度の県内入域観光客数は658万300人で、前年度に比べ65万5600人(11・1%)増加となり、過去最高の08年度の593万4300人を大きく上回る記録となった。
国内客は595万3100人。前年度比で41万900人(7・4%)増となった。過去最高は07年度の570万3500人。円安で割高感のある海外旅行から国内に需要がシフトし、景況感も上向き旅行需要に拍車をかけた。これらの動向を背景に国内の航空格安会社(LCC)の沖縄路線就航(成田、関西)で誘客効果が継続され、昨年3月の南ぬ島石垣空港の開港効果も入域増の大きな要因。
外国客は62万7200人。前年度比で24万4700人(64・0%)増となった。
過去最高は12年度の38万2500人。円安で割安感のある訪日旅行の需要拡大に加え、航空路線の拡充が主な要因。台湾や韓国、香港は安定して増加、中国本土も路線再開やクルーズ船寄港で徐々に回復して、過去最高の入域増となった。
国別動向では、台湾が台北-那覇、石垣路線の拡充で空路客を中心に増加。過去最高の25万4000人を記録した。韓国は航空運賃やツアー価格が低下し、旅行需要が増加。夏期も一定の入域客があり冬季は大幅に伸びた。香港は訪日旅行の需要が旺盛で、年間を通して増加した。
県観光政策課の14年度の見通しでは、景気回復基調に加え円安継続も予想され、国内旅行市場は活況を維持するとみられる。国内では、伊丹-那覇路線や福岡-石垣路線の運航期間拡大など航空路線の拡充が計画され、沖縄への旅行需要は継続するとみる。外国客は、那覇空港の新国際線ターミナルビルや那覇港の旅客ターミナル供用開始などに加え、台湾・香港の航空路線拡充、クルーズ船寄港の回数増が予定されており、今年度も入域観光客数は安定的に増加すると見込んでいる。
6月の「ダイビング&リゾート トラベル EXPO沖縄」や、8月の世界空手道連盟プレミアリーグなどのイベント開催が国内外客の誘客につながると期待している。