「もう少し時間を」父母が訴え/宮原小統廃合
市教委が保護者説明会/9月議会に議案上程へ
2015年度に鏡原小学校に統廃合される予定の宮原小学校の保護者を対象にした市教育委員会(宮國博教育長)の説明会が23日夜、宮原小体育館で行われた。統廃合について市教委は基本方針に沿って予定通り進めていくことを説明。保護者からは通学、学力の問題や児童のメンタル面などの課題が示され「もう少し待ってほしい」「覚悟を決める時間がほしい」などの要望が出された。
今回の説明会は、12人の児童の保護者世帯9世帯が対象で、統合に向けた環境整備について各種課題を抽出し、解決に向けた取り組みに生かすことを目的に開催された。
今後の予定について市教委からは「基本方針通りに来年の4月には鏡原小との統合を進める。そのための議案を今年9月の市議会定例会に上程するがその前に説明会や話し合いなどの手順を踏まえたい」との見解を示した。
現在の宮原小学校の児童数は12人。内訳は1年が3人、2年が1人、3年が3人、4年が3人、5年がなし、6年が2人の過小規模校となっている。
統合について市教委からは「来間中の生徒が下地中に通い始めて言っていたように『友人がいっぱいできて良かった』という環境を与えたい」との見解を示した。
それに対して保護者からは「統廃合の話が出てまだ3、4年しかたっていない。覚悟を決める時間としても短すぎる。考え直してほしい」と訴えた。
また、いじめ対策や低学年のメンタル面への対応などについても保護者から見解が求められた。
市教委は「心理療法士やソーシャルスクールワーカーなどを派遣してそういった問題がないような体制を構築したい。できる限りの配慮をしていくので安心してほしい」と述べた。
そのほかにも学力向上対策や通学についての質問に市教委は「学力向上には今まで以上に力を入れていく。通学などいろいろな課題や要望が保護者それぞれにあると思うのでどんどん意見を出してほしい。それに対応していきたい」との見解を示した。
保護者を代表して木曽健二さんは「保護者全員の考えもまだまとまっていない。統合には抵抗はあるが私たちも絶対にダメではない。もう少し時間が必要。ぜひもう一度こうした説明会を開催してほしい」と要望した。
市教委は今後、再度同様の説明会を開催し、その後鏡原小PTA役員との話し合いや同校の存続を求める要請を行っている8団体への説明会、地域全体への説明会などの開催を予定している。