大物本マグロ上がる/宮古島漁協
300㌔超で港活気づく
宮古島漁業協同組合(粟國雅博組合長)に所属する第8全丸(東風平全佑船長)と第21幸榮丸(松原博幸船長)は9日、今年初となる大物本マグロ(クロマグロ)を釣り上げた。漁協関係者、仲買人らで漁港内は活気づき、幸先の良い「大漁」を喜んでいた。
305㌔の大物マグロを釣り上げた東風平さんは普段、宮古島近海のパヤオでキハダマグロ漁を行っている。東風平さんは「300㌔超えのクロマグロを釣り上げたのは初めて。漁具の電動リールのラインを太くしたので、30分ほどで釣り上げることができた」と話した。釣り上げた場所は宮古島の北約80㌔沖で、操業時には台湾漁船に警戒しながらの漁だったという。
122㌔のマグロを釣り上げた松原さんは来間島の南約60㌔の海上で、竿に大きな当たりの感触を得た。松原さんは「最初は岩に引っ掛けたと思ったが、すぐに本マグロだと分かった。約40分掛けて釣り上げた」と話した。松原さんは昨年も300㌔超の本マグロを釣り上げている。
水揚げされた荷川取漁港には、今年初の本マグロ捕獲の情報を受けた県水産課職員や市役所の担当者らも駆け付け、陸揚げの様子を見守っていた。
同組合の粟國組合長は「初物から実に縁起がいい。良いスタートを切ることができた。今年はマグロの大漁が期待できる」と声を弾ませた。
宮古島近海での本マグロの漁獲シーズンは、梅雨の時期にあたる5月から6月にかけて。昨年の同漁協での本マグロ漁獲本数はわずか4本だったという。水揚げされた2匹のマグロは同漁協内ですぐに解体され、「道の駅みやこ」などの同漁協直売店などで、その日のうちに販売された。