佐久川さんら3人を表彰/「看護の日」記念式典
【那覇支社】看護の心をみんなの心にーをメインテーマに、県・県看護協会主催の2014年度「看護の日」記念式典が12日、南風原町の県看護研修センターで催された。長年にわたり保健看護業務などで功績のあった看護師や助産師ら8人が表彰され、うち宮古から前県立宮古病院副院長・看護部長の佐久川和子さん(60)、那覇市在住で潮平病院(沖縄市)看護部長の下地洋子さん(60)=城辺友利出身=が受賞した。
「看護の日」は、近代看護を築いたナイチンゲールの誕生日にちなみ、5月12日を1990年に国が制定した。同式典は、県民の看護への関心と理解を深め、活気ある長寿社会づくりに寄与することを目的に毎年開催している。
主催者あいさつで仲井真弘多知事(代読・仲本朝久保健医療部長)は「高齢化や核家族化などの社会構造の変化に伴い、命の大切さを感じお互いを思いやり助け合う看護の心が求められている」と述べた。
佐久川さんは職歴39年。宮古病院での高気圧治療や口腔外科、脳外科の開設に関わり、県立看護大学と実習生受け入りなどの共同プロジェクトも立ち上げた。指導者育成や新病院移転に伴う看護業務の改善、看護管理者の実践能力の向上に貢献した。
下地さんも職歴39年。県立中部・宮古・那覇病院で主任、看護師長を歴任。在宅酸素療法患者や家族会を支援し、安全安心な在宅療養の環境づくりと地域とのネットワークに尽力。現在も民間病院の看護管理者として人材育成や地域医療に貢献する。
式典の後、佐久川さんは「これまでの看護の仕事が認められてうれしい。みんなに支えられた結果。病気を見るのではなく病人を見るという患者側に立った視点でやってきた」、下地さんは「同僚の協力で今回の賞につながった。感謝したい。看護の心でもある人や家族を大切にするという基本的なことを今後もずっと持ち続けたい」とそれぞれ話した。