63億8600万円融資/沖縄公庫宮古支店13年度
設備資金6割39億円/旺盛な投資意欲反映
沖縄振興開発金融公庫宮古支店(中山道哉支店長)の2013年度融資実績は568件、63億8600万円となった。中山支店長が15日発表した。資金の用途別構成比は設備資金が6割を占め、前年度まで同資金を上回っていた運転資金と逆転した。中山支店長は「好調な農業や観光、公共工事を背景に企業の投資意欲が高まり設備資金が伸びた」とおう盛な需要の理由を分析した。
融資件数は前年度と比べて63件(10・0%)、融資額が7億8200万円(10・9%)それぞれ減った。要因には11年3月の東日本大震災に伴う観光客の減少や、同年5月の台風で葉タバコやサトウキビが大打撃を受けた被害の回復に伴い、セーフティーネット貸し付けが大幅に減ったことなど挙げた。(以下増減は前年度比)
資金別の融資額は生業資金が50億1200万円と全体の78%を占めた。各資金が減った中で同資金が4億5600万円増えて減少分をカバーし、融資総額は12年度に次いで過去3番目の実績となった。
生業資金では商工会議所などのあっせんを受けて融資する無担保、無保証人の「マル経資金(融資上限1500万円)」の需要が依然高く、15億4100万円(199件)を融資した。宮古島商工会議所のあっせん実績は県内では那覇に次いで2位。中山支店長は、宮古島商工会議所の頑張りを高く評価した。
沖縄公庫は一般の金融機関では難しい資金の供給による沖縄の経済振興や社会発展に資することを目的とし、創業者支援にも力を注ぐ。同年度は経営の多角化や雇用の創出を伴う事業など59件に創業支援融資をした。
「中小企業資金」は11億1800万円(12億700万円減)。教育資金は9900万円(700万円減)となった。
業種別の構成比は大型ホテルの建設があった宿泊・飲サービス業の19・2%(12億2800万円)が最も高かった。次いでアパート建設が引っ張った不動産・物品賃貸業の19・1%(12億2000万円)、建設業の16・8%(10億7200万円)などが続いた。
設備資金は39億4600万円(構成比61・8%)、運転資金が24億4000万円(38・2%)となった。