東京五輪キャンプ誘致盛る/美ぎ島美しゃ市町村会14年度定期会議
離島振興策を決定/県と県議会に要望へ
美(か)ぎ島美(すまかい)しゃ市町村会(会長・下地敏彦宮古島市長)は20日、市役所平良庁舎で2014年度定期会議を開き、国や県に要望する同年度の要望事項を決定した。要望は優先事項として絞り込まれた「共通事項」と「各市町村要望」の計14項目。2020年の東京オリンピック・パラリンピック選手(種目)のキャンプ誘致と拠点づくりなどが盛り込まれている。一部文言の修正などを行い、7月中に県と県議会に要望書を提出。離島の振興発展や課題の早期解決を訴える。
5市町村が共通して要望している東京オリンピック・パラリンピック選手のキャンプについては、1年を通して練習ができる宮古・八重山地域の気候と環境を挙げて誘致をアピールしている。
キャンプ拠点地としてオリンピック本番を迎えられるよう、施設を含めて行政と民間のスポーツ団体が協力して受け皿をつくっていけば成功につながるとしている。
要望の理由として子供たちがトップアスリートの練習を間近で見ることで、青少年の健全育成につながると指摘。国内外のプロ及び実業団のキャンプ誘致にも波及していくと期待している。
さらには、キャンプを見に来る人たちが増えれば観光振興につながると訴え。実現に向け県の助成が必要としている。
各市町村別の要望で宮古島市は「下地島空港と周辺残地の利活用促進」を示した上で「同空港周辺と周辺用地は伊良部大橋完成後の市の振興発展の鍵を握る重要な財産である」と強調。県に対し引き続き利活用促進に向けた取り組みを求めている。
多良間村は、行政側に教育専門職員である「指導主事」の配置を要望。理由として「学習指導要領に沿った学習計画を作成し、行政の視点でやるべき事を適正に指導できる体制づくりが喫緊の課題」として財政支援についての配慮を求めていく。
会議には宮古島市の下地市長、石垣市の中山義隆市長、竹富町の川満栄長町長、与那国町の外間守吉町長、多良間村の伊良皆光夫村長が出席した。
美ぎ島美しゃ市町村会 宮古圏域市村(宮古島市、多良間村)と八重山圏域市町(石垣市、竹富町、与那国町)が互いに情報交換及び連絡調整を図るとともに、両圏域の抱える共通の課題を調査研究することにより、両圏域の振興発展に寄与することを目的に設置された。持ち回りで定期会議を開くほか、各地域の振興発展向けた施策などを国や県などに要望している。