夜間の運転に注意を/宮古島署
「蒸発現象」など再現/交通事故防止で講習会
宮古島署は19日夕、夜道を安全に運転し交通事故の未然防止につなげようと、地域で交通安全に携わっている人たちを対象にした講習会を宮古自動車学校で開いた。対向車のライトがまぶしくて歩行者が見えなくなったりする現象などを再現。参加した約40人に、夜間の運転は危険の発見が遅れがちになることから細心の注意を払うよう呼び掛けた。
宮古島署管内では今月に入り2件の交通死亡事故が発生している。
2件とも夜間における交通事故で、同署では「交通死亡事故多発に伴う緊急アピール」を発表し、市民に交通ルールとマナーの順守徹底を訴えている。
講習会には宮古島署の署員が講師となって、自車と対向車のヘッドライトが重なり合う時に歩行者が突然見えなくなる「蒸発現象」を再現した。
参加者たちは、夕暮れ時にライトを点けずに走行すると、歩行者からは車が一瞬止まって見えたり、着ている洋服の色で歩行者が見えにくくなってしまうことを認識した。
運転手は早めのライト点灯で危険を早期に発見できることや、歩行者は反射材などを身に付けて運転手から見やすい服装で出掛けることなどを確認した。
参加した県交通安全母の会宮古支部の島尻清子支部長は「年齢を重ねると判断力が低下する。特に夜間の運転は注意しなければいけないと実感した。講習会で体験したことは会員たちに伝えたい」と話した。
宮古島署交通課の砂川秀輝課長は「地域のリーダーたちが講習会で学んだ事や体験した事を職場や地域に広めてほしい」と呼び掛けた。