マンゴーをブランド化へ/栽培技術の底上げ後押し
2年後の反収1㌧目標/地域農業総合指導事業
県宮古農林水産振興センター農業改良普及課(平良正彦課長)は、宮古島市産マンゴーのブランド化を目標に2014年度から地域農業振興総合指導事業に取り組む。対象は宮古島市内のマンゴー生産農家。県や市、JAの職員が連携して、栽培技術の高い水準への底上げを後押しする。事業を終了する年度の数値目標には反収1㌧(13年0・8㌧)、秀品率20%(同9%)を示した。
農業改良普及課は23日、県宮古合同庁舎で14年度の第1回推進会議を開き、構成メンバーに事業概要を説明した。推進体制は大掛かりで、約30人がかかわる。組織間連携は市マンゴー産地協議会、宮古地区青果物流通対策推進協議会、同園芸技術員会とネットワークを結んだ。
16年のマンゴー生産量は、13年の604㌧と比べて136㌧多い740㌧を見込む。同事業は市内の栽培面積や生産量が増加傾向にある中で、農家間の技術格差が目立つ課題の解決や規格外マンゴーの活用促進などを目的に取り組む。
推進会議は①生産対策②加工対策③担い手対策-の3部会で構成した。
栽培技術指導は従来、産地協議会やJAが講習会や現地検討会、巡回指導などを通して行ってきた。これを今回、総合指導事業に組み込み強化する。
マンゴーの選果機を導入したJA出荷の16年構成比は20%(13年比5%増)を目標に示す。
加工指導事業はJAの共同選別の段階で出る規格外マンゴーの活用を視野に入れた。具体的にはJAが昨年導入した1次加工施設でカット処理し、これを「あたらす市場」でアイスクリームなどに2次加工する流れを描く。普及課では「カットや冷凍した規格外マンゴーを島外に出荷できるまでに持って行きたい」と販路拡大に意欲を見せる。
担い手育成部会は高度な知識・技術を持つ産地リーダーを育成する役割を担い、そのために研修会や産地課題解決検討会など行う。
宮古島市は県内では主要産地で出荷量は、約3割を占める。栽培面積は約70㌶。市は17年の生産目標に1110㌧を設定している。