十字絣生産追いつかず/宮古織物協同組合
販売好調、右肩上がり/組合員への協力呼び掛け
国指定重要無形文化財の「宮古上布(十字絣)」の売り上げが近年、著しく大きな伸びを見せ、市場からの引き合いに応じられない状況になっていることが30日、分かった。同日、市伝統工芸品センターで開かれた宮古織物事業協同組合(代表理事・長濱政治副市長)の2014年度通常総会で明らかになった。同組合の上原則子専務理事は「12、13年度と生産数が減少しているが、組合員が一致団結し、この好機に生産拡大に努めて頂きたい」と呼び掛けた。
同組合の13年度事業実績で、「宮古上布(十字絣)」の販売は12年度に生産し在庫として取ってあった5反を含め、13年度に織り上げた5反も完売し、約950万円の収益を上げている。現在、市場からの注文はあるものの、組合の在庫はゼロの状態だ。
長濱副市長は「上原専務、職員や組合員が販売拡大に力を入れたお陰で、13年度は大きな販売利益を上げることができた。高価な十字絣を完売することが出来たのは、宮古全体にとっても実に喜ばしいことだ」と話した。
特殊な伝統工芸であるだけに、完成までに時間が掛かかり、過少供給になるのではないかとの懸念に対して長濱副市長は、「宮古上布の潜在的な織り手もいるはずなので、組合に協力参加してもらえるとありがたい。宮古上布の認知度が高まる中で、安定生産に結びつけることが次の目標だ」と話した。
通常総会では13年度決算報告、同監査報告、同事業報告、14年度事業計画、同収支予算案などが審議されたが、いずれの議案も全会一致で承認された。
13年度の損益計算書によると、同組合の事業収益は3065万7224円、事業費用は1316万2801円、経常利益は595万8662円で、税引き後の当期純利益は532万7962円となった。
今から5年前までは、構造不況のあおりを受けて高級品買い控えなどが大きな痛手となっていた宮古上布だが、景気回復基調と相まって、さらなる市場拡大に期待が寄せられている。