圧搾設備取り換え/宮糖伊良部工場
原料処理能力向上へ/国、県補助受け5億7000万円
宮古製糖伊良部工場(渡久山和男工場長)でこのほど、1961(昭和36)年に設置されたサトウキビ圧搾設備が全て撤去された。これから新型圧搾設備に取り替えられ、今期操業から本格的に稼働する。これまで1日当たりの原料処理能力500㌧が最大550㌧までアップされ、操業期間が短縮される。新型圧搾設備の設置は、伊良部の基幹産業であるキビ産業の振興に大きく寄与するものと期待されている。
分蜜糖製造合理化対策事業で実施しているもので、総事業費約5億7000万円。国・県を合わせた補助率は60%、残り40%は宮古製糖(安村勇代表)が負担している。工期は2013年6月24日~14年10月31日まで。工事名は「圧搾設備及び関連設備更新工事」。
含蜜事業工場の経営の改善が円滑かつ確実に遂行され、かつ環境対策および省エネルギー対策に資するのが目的。
宮古には分蜜糖(粗糖)工場は、宮古製糖工場、同伊良部工場、沖縄製糖宮古工場の3工場があり、含蜜糖(黒糖)工場は宮古製糖多良間工場だけ。
圧搾設備は50年余を経過。老朽化に伴い、これまで設備の一部の取り換えや修理で対応してしてきた。工場に搬入された原料キビはベルトコンベヤーに投入され、カッターとシュレッダーで裁断・粉砕後に圧搾機ロールで搾られる。
渡久山工場長は「今期の操業期間は、これまでの操業期間より一週間ほど短縮される」と説明した。
その上で「短縮されることで株出しの肥培管理の日数が増え、キビ増産へつながっていく」とメリットの一つを語った。