「ハンセン病の正しい知識を」/宮古福祉保健所
市役所でパネル展
「ハンセン病に関する正しい知識を普及する月間(6月)」の関連行事で、2014年度の「ハンセン病パネル展」(実施主体・宮古福祉保健所)が9日、市役所平良庁舎1階ロビーで始まった。期間は13日までの5日間。09年に施行された「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律(通称・ハンセン病問題基本法)」の概要や、同病が適切な治療で完全に治る病気であることなどを紹介している。
ハンセン病問題は01年の国賠訴訟勝訴により大きな前進があったもののその後、入所者らの社会からの孤立回避や、良好な生活保障、偏見と差別の解消などが課題に指摘されるようになった。
ハンセン病問題基本法は、同状況を背景に高齢化し社会復帰も難しくなった入所者たちの療養所での生活を保障する施策を明示している。
同展では沖縄独自のハンセン病対策の特徴も示した。沖縄では琉球政府時代の1962年から隔離することなく在宅のままで治療する「外来治療制度」を50年余り実施した。本土の隔離政策の廃止(96年)より沖縄では34年早く、問題の根源となった同政策が廃止されていたことになる。
沖縄における人口10万人当たりのハンセン病患者は、65年ごろには20人近くいたが、05年にはゼロになった。