国に対策要請へ/太陽光売電問題
宮古島市、県や石垣、久米島と連携/市議会一般質問始まる
沖縄電力の太陽光売電問題について、古堅宗和企画政策部長は17日、県や接続保留されているほかの自治体と一緒に国に要請する準備を進めていることを説明した。開会中の宮古島市議会(真栄城徳彦議長)6月定例会一般質問で富永元順氏の質問に答えた。
この問題は、宮古島電力系統における沖縄電力の太陽光発電受け入れ可能量が限界に迫り、売電を希望する事業者(市民)が沖縄電力と売買契約を結べない状態が続き、同様の問題は久米島町や本土では北海道でも浮上している。
国は、電力会社に受け入れ可能量の拡大を促すが、電力会社には電気の安定供給義務があるため安易な対応でリスクを負うことはできないとしている。
沖縄電力の見解について、古堅部長は「現状において可能な対策について進めながら引き続き接続可能量の拡大に向けた検討を行っていくとしている」と説明した。
市としての今後の方針については「懸念される接続可能量の拡大に向けては国の政策として進めてきた経緯から、国に対して早急に具体的な対策を取るよう現在、接続が保留されている石垣市、久米島町とともに県と4者での要請に向けて調整を進めている」と述べた。
そのほか、市としての取り組みについては「接続保留については、冬場の電力需要が少ない時期に太陽光発電の発電量が大きくなることが問題になることから、導入可能量の拡大に向けて現在進めている『宮古島市全島エネルギーマネジメントシステム(EMS)実証実験』(すまエコプロジェクト)のシステムの中で電力需要を調整することにより、導入可能量を拡大できるかについても沖縄電力と検討を進めている」と説明した。
初日の一般質問には富永氏のほか、下地明氏、佐久本洋介氏、前里光惠氏、仲間頼信氏の5氏が登壇した。