「地元理解に最大限努力を」/仲井真知事
県議会一般質問 宮古への陸自配備計画
奥平氏がただす
【那覇支社】仲井真弘多知事は3日、防衛省の南西諸島防衛強化計画で宮古島などへの陸上自衛隊の部隊配備計画について、「自衛隊配備はわが国の防衛やさまざまな緊急事態に対応する観点から、政府が適切に検討されるべきと認識している。地元の理解を最大限に得るよう努めてほしい」と述べた。開会中の県議会(喜納昌春議長)6月定例会一般質問で、宮古島市区選出の奥平一夫氏(県民ネット)の質問に答えた。
仲井真知事は答弁で、政府の中期防衛力整備計画は、沿岸監視部隊や初動担当の警備部隊の新編などにより、南西地域の島しょ部の部隊の態勢を強化するものとの見解を示した。
奥平氏は質問で「過重な基地負担の沖縄に、これ以上の軍隊の配備は地域住民の分断と他国との緊張を招き、断固反対すべきだ」と主張した。
仲井真知事は、宮古空港のCIQ(税関・出入国管理・検疫)施設について、「現在、宮古島市と関係機関で構成する連絡会議で、施設規模や配置計画を検討中」とし、2014年度に実施計画の策定、15年度の供用開始を目指して取り組む考えを示した。奥平氏への答弁。
宮古空港の今後の受け入れ能力について、當銘健一郎土木建築部長は「同空港は平行誘導路の新設やエプロン(駐機場)増設など、拡張性を持たせた用地規模や施設配置計画となっており、新石垣空港並みの施設整備で将来の需要にも対応は可能」と説明した。
下地島空港・周辺用地の利活用方策については「屋良覚書と西銘確認書は尊重されるべき」と述べ、軍事目的では使用しないことを強調。その上で、「事業者を国内外から直接募り、14年度は提案した事業を有識者委員会で審査し、15年度には事業実施方針に基づき事業者との契約に向け取り組む」と述べた。いずれも奥平氏への答弁。