環境保全型農業に決意/多良間村
エコファーマー認定を祝う
【多良間】多良間村は5日、塩川集落センターでエコファーマー認定祝賀会を開いた。農家のほか、村、製糖工場、JAなどの各関係機関が参加し認定を祝った。
エコファーマーの認定は6月17日に県農林水産部(山城毅部長)が環境保全型農業に取り組む農家として、多良間村の全サトウキビ農家(252人)を新規に認定した。キビ農家の認定は県内初。
この認定制度は、堆肥や緑肥の有機物による土づくりや化学肥料・農薬の使用低減の技術導入など、環境に優しく持続性の高い農業生産方式に取り組む農業者を県が認定し支援する。
認定を受けることで全国共通エコファーマーマークの使用や農業改良資金(環境保全型農業導入資金)活用の優遇措置がある。認定の有効期間は5年間。
祝賀会であいさつしたキビ生産組合の本村健次組合長は、村でエコ生産組合推進協議会を立ち上げ、化学肥料や化学合成農薬の地域慣行基準の3割減を目指し取り組んでいることを報告。「黒糖づくりを通して、環境に優しい安全、安心な島としてのPRに努力していきたい」と決意を新たにした。
伊良皆光夫村長は「村の生産農家がエコファーマーに認定されたことは素晴らしいこと。これからも環境にやさしい農業、化学肥料の3割減を目標にして頑張ってほしい」と呼び掛けた。
県宮古農林水産振興センターの前田幹男所長は「キビ農家全員が認定を受けるのは県内初で、これは役場関係者やJA、製糖工場の協力があってのこと。生産農家のさらなる発展を願う」と激励した。
キビ生産農家を代表して高江洲昭男さんが製糖工場の新築に関して要請。「キビの安定生産と黒糖ブランドの確立のためにも新工場早期実施をお願いしたい」と伊良皆村長に要請文を手渡した。
祝賀会では村議会の森山実夫議長の乾杯の音頭や「琉部会」、JA多良間支店の職員による余興が披露されるなど盛り上がった。