佐良浜漁師の勇気たたえる/顕彰碑建立10周年
ドイツ商船救助祝賀会
独逸商船遭難救助佐良浜漁師顕彰碑建立10周年記念祝賀会(主催・同記念実行委員会)が12日、市伊良部公民館で開かれた。下地敏彦市長や救助した漁師の子孫らが集い、当時の漁師たちが荒波を乗り越えて救助した勇気ある活動をたたえた。
141年前の1873(明治6)年7月、ドイツ商船ロベルトソン号が宮国(現・宮古島市上野字宮国)沖で座礁・難破した。
佐良浜漁師8人と宮国住民らが協力して乗組員らを救助して手厚く介護し、無事ドイツに帰国させた。
当時救助した漁師は、佐久本宗太郎、濱川孫太郎、仲間善足、嵩原松、伊佐亀太郎、川満福吉、仲間善、仲間梅吉の8氏。
祝賀会で、主催者を代表して佐久本洋介会長は「荒れ狂う気象の中、佐良浜漁師が人命救助した勇気を誇りに思う。史実を伝えていこうと、漁師顕彰碑は建立された」とあいさつ。
来賓で出席した下地敏彦市長は「佐良浜漁師の足跡をしっかり残していきたい」と述べた。
佐良浜小児童会長の前泊強太郎君は「救助した漁師たちのように何事にも勇気を持って取り組んでいきたい」と強調した。
舞台では、同校の児童や佐良浜中の生徒たちがそれぞれ校歌を斉唱。老人クラブや婦人会が力強い琉舞などを披露した。会場は終始、明るい雰囲気に包まれていた。