職員6人の飲酒を確認/特別警報発令時
懲戒分限委処分を審査/訓告と厳重注意答申
台風8号の接近に伴い宮古島に特別警報が発令されていた7日夜、市役所庁舎内に待機していた市職員で飲酒した職員がいなかったかを調査していた市は、管理職3人を含む6人の飲酒を確認。市では22日に職員の処分について審査する市職員懲戒分限審査委員会(委員長・長濱政治副市長)を開き協議した結果、管理職3人を訓告、管理職以外の3人を文書による厳重注意処分とすることを決め、23日に下地敏彦市長へ審査結果を答申した。
今回、審査対象となったのは福祉部の次長と課長、建設部の課長と課長補佐、主任技師、技師。福祉部の2人は要援護者を避難させる業務終了後、平良庁舎で午後8時ごろ、夕食を食べる際にそれぞれ350㍉㍑缶ビール2缶を飲んでいた。建設部の4人は下地庁舎で午後10時15分から同11時30分ごろまでに、仮眠をするための寝酒として各人が缶ビール2缶を飲んでいた。
待機職員による飲酒が確認されたことを受け、下地市長は16日に同委員会へ職員6人の懲戒についての審査を諮問。委員会は22日に開かれ、事実経過や本人からの弁明などを聞いた上で処分量定を決めた。
市職員の懲戒処分に関する指針の中に「公務中の飲酒」という項目がないことから、委員会では他市町村の判断を参考にしようと同様の事例を探したものの、見つけられなかったことから、指針で示されている項目で近いと考えられるものを参考とし、委員会独自で処分内容を判断した。
併せて、管理職3人には警報発令時の勤務に支給される特種勤務手当を、管理職以外の3人には当日の時間外手当を支給しないことも決めた。
答申を受けた下地市長は「これから具体的に決めていきたい」と述べるとともに、近日中に処分を決定する方針を語った。自身が特別警報発令中に飲酒した問題に対する処分については、給料を減額する案を市議会に提案していることを挙げ、きょう24日に開かれる市議会臨時会での議決を受け、減給処分を受ける考えを示した。
長濱副市長はマスコミの取材に対し「待機要員は、もし何かあった時の対応として配備されている職員で、飲酒すべきではない。市民の生命、財産を守る者として、しっかりと自分を律し、責任を全うしてもらいたい」との考えを示した。処分が減給などではなく、訓告と厳重注意処分とした基準については「この処分が妥当と委員会で判断した」と説明した。
飲酒に関する調査対象は、庁舎での待機要員となっていた112人で、総務部が各部局長に飲酒の有無を確認し、報告するよう指示していた。
特別警報発令中に市長室で下地市長と職員が飲酒していた問題で、同席していた職員に待機要員が2人いたが、2人は飲酒していなかったとして処分の対象にはならなかった。