推進体制など確認/策定協議会
バリアフリー特定事業計画 計画の審議終了
第3回宮古島市バリアフリー特定事業計画策定協議会(会長・高嶺豊琉球大学教授)が24日、市役所下地庁舎で開かれた。バリアフリー特定事業計画推進に向け、今後はバリアフリー特定事業調整会(仮称)を設置し、事業計画や実施状況の評価、点検などを行うことを確認。同調整会に協議会からは副会長で宮古青年会議所の中尾忠筰氏と、自立生活センターまんた代表の長位鎌二良氏が参加することを決め、特定事業計画についての審議を終了した。
第3回協議会では、前回までの意見に対する事務局の対応や調整事項、市建設部や県宮古土木事務所、バス・タクシー会社、公共施設管理者、大型スーパー、銀行、郵便局などが実施するバリアフリー化のための特定事業計画の推進体制と進ちょく管理の進め方などを担当者が説明した。
推進体制としては、実際に事業を行う事業者で構成する特定事業計画策定調整部会を母体に、同協議会から2、3人をメンバーに加えて、バリアフリー特定事業調整会(仮称)を立ち上げ、実施された整備に対する事後点検や評価などを行う案を提示。進ちょく管理の進め方としては、事業を行う部署、事業所が事業着手前に事前協議書を、終了後にはチェックリストで点検、評価を行った後に工事完了届などを提出する案を示した。
まだ作成されていないチェックリストについて事務局は、今後設置される調整会の中で、県の福祉のまちづくり条例に沿って作成する方針を説明。委員からは早急な作成を求める意見や、チェック方法を「○」「×」式ではなく点数評価にすべきなどの意見が挙がった。
第2回協議会で出された「条例に沿った特定事業整備計画に伴うマニュアル基準の中の標準や基準は、本当に当事者に合っているものなのか」との意見に対して事務局は、「マニュアル基準に沿って行うことになる」と回答。これに対し中尾副会長が「前回の部長答弁では、もう少し柔軟な対応ができるとの話ではなかったのか」と疑問を呈した。高嶺会長も「条例は最低限の基準。宮古島市として独自の取り組みも必要」との考えを示した。市都市計画課の平良雅清課長は「条例の基準に縛られることなく、現場で臨機応変に対応する必要があると考えている」との意向を述べた。
「心のバリアフリー化」についての詳しい説明を求める意見に対し、パンフレット配布や市のホームページでの啓蒙活動で対応する方針を示した事務局案に対し、長位氏が「人と人のつながりが全くない。ペーパーや画面からの情報提供を誰が読むのか、大いに疑問」と指摘。障害者と健常者が触れ合えるイベントなどの開催を提案した。
同協議会では、特定事業計画とその推進などについて事務局案を承認。今後は事務調整を経て、8月中に下地敏彦市長に同計画が答申される。