継続導入を要請/太陽光発電
資源エネ庁長官に市長ら
太陽光発電設備の沖縄電力への売電が制限され、接続可能量に対する系統接続申し込み件数が超過していることを理由に、同電力会社が新規接続申し込みに対する回答を保留にしている問題で、下地敏彦市長は25日、経済産業省、資源エネルギー庁、衆参両院の県関係議員らを訪れ、同発電設備の継続導入を求める要請を行った。同要請は、下地市長のほか、県離島振興協議会(会長・外間守吉与那国町長)、中山義隆石垣市長、大田治雄久米島町長の連名で行った。
同要請行動について下地市長は28日、記者会見し、上田長官から「技術的に難しい課題が多く、蓄電池の設置だけで解決できる問題ではない」との説明を受けたことなどを明らかにした。
同問題は、再生可能エネルギー固定価格買取制度が施行されて以降、宮古島市、石垣市、久米島町の3離島では、急速に太陽光パネルの設置が個人や企業によって進められ、余剰電力の沖縄電力への売電が普及したが、離島地域の電力需要を上回る勢いで売電量が増加したため、沖縄電力は電力供給に技術的な支障を来す可能性があるとして現在、新規接続申し込みを保留にしている。
宮古島市は「エコアイランド構想」に基づき、同太陽光パネルによる再生可能エネルギーの市民への普及に取り組んできた。今回の要請では「離島における再生可能エネルギーの普及拡大やその効率的な利用について、国内外に発信できるモデルづくりに向けた取り組みを進めていることから、今後も引き続き、太陽光発電設備の導入を促進していきたい」として、関係省庁からも沖縄電力に働き掛けるよう求めた。
下地市長は「資源エネルギー庁の説明では、単純に大型蓄電池を設置すれば解決できるというような問題ではなく、特に冬場は島内の電力需要が下がるため、蓄電量がピークになった場合の対処が難しいということだった」と話し、「同様なことは沖縄県全体や全国でも起こり得ることで、国も系統安定化事業を開始するとのことだった」と説明した。