経済効果3億8600万円/今年のロックフェス
来場者数ともに過去最高/りゅうぎん総合研究所試算
来年の開催は検討中
ミヤコ・アイランド・ロック・フェスティバル実行委員会(野津芳仁委員長)は5日、市内ホテルで会見を開き、今年のイベント来場者数は6469人、りゅうぎん総合研究所が試算した経済効果は3億8600万円といずれも過去最高を更新したと発表した。来年の開催については「検討中」とした上で、継続開催に向け行政などにさらなる支援、協力を呼び掛けた。
10周年を迎えた今年の同イベントは、会場を昨年までの上野地区から、第1回から5回まで開催していた平良港トゥリバー地区に変更。県出身バンドのモンゴル800をはじめ、ケツメイシ、ドラゴン・アッシュ、ザ・クロマニヨンズ、湘南乃風、細美武士ら人気アーティストが多数出演した。
来場者総数は6469人で、内訳は県外からが2423人、県内島外は890人、島内3156人だった。イベント本番にだけでなく、前夜祭、当夜祭、後夜祭も合わせたイベント全体の延べ来場者数は9769人だった。
りゅうぎん総合研究所では、同イベントの経済効果のうち、宿泊費や飲食費、交通費などの直接効果は2億2100万円、直接効果を受ける産業へ原料やサービスなどを提供する産業に波及する一次間接波及効果を1億600万円、さらに直接、一次間接波及効果が各産業へ及ぼす二次間接波及効果は6000万円と試算。合計経済効果額は3億8600万円との試算結果を発表した。
同イベントではこれまで5回、経済効果の試算を行っているが、今回の結果は3億2200万円と試算された12年の結果を6400万円上回り、過去最高を更新した。
会見で野津委員長は「宮古島島内で過去最高の経済効果をもたらせることができ、集客も島内最大のイベントとなった」との考えを示した一方で、同イベントの課題として「離島開催ならではの輸送コスト」を挙げ、「10年目を迎えたが、まだまだ厳しい状況。イベントを維持していくには、なお一層の支援がなければ厳しい」と経済効果は高いものの、イベントそのものの財政運営は厳しい状態が続いている現状を説明。来年も開催するかどうかを含め、現在、実行委員会で検討を行っていることを明らかにした上で、「行政や関係者、多くの市民にこれまで以上の支援と協力をお願いしたい」と呼び掛けた。