辺野古「県民投票」訴え/県知事選
下地幹郎氏が政策発表
【那覇支社】任期満了に伴う県知事選挙(10月30日告示、11月16日投開票)に無所属で立候補を表明した元郵政民営化担当相の下地幹郎氏(53)は18日、那覇市内のホテルで記者会見し政策発表を行った。会見で下地氏は「常に知事選は基地問題ばかりが争点となるが、生活の豊かさの実感と教育費無料化こそ最大の争点になるべきだ」と訴えた。
下地氏の政策の最大のテーマは「所得格差の是正」。これを実行する手段として▽米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設への是非を問う県民投票の実施▽こども教育費無料化▽所得倍増改革-を公約の三つの大きな柱として据えた。
県民投票で移設反対の結果が出た場合の対応策について、「県民の思いが反対と明確になった以上は、政府に(移設建設の)中止、撤回を強く要望する」とした上で、「それを無視して辺野古を強引に押し付けるなら、私は独立論者ではないが、民意が認められなかったとして県民には(琉球独立の)選択肢がある」と強く訴えた。
下地氏は「ミキオの沖縄6大プロジェクト」として、①所得倍増プラン②教育プラン③ヒューマンプラン④未解決問題解決プラン⑤米軍基地問題解決プラン⑥行財政改革プラン-の6項目を掲げた。
米軍基地問題解決プランでは、日米地位協定の抜本改定や嘉手納基地訓練の県外・海外移転など5項目。ヒューマンプランでは、基幹病院の強化や地域医療の再生、高齢者用県営住宅、障害者の社会参加促進などの9項目。未解決問題解決プランでは、不発弾処理の加速・徹底、赤血球製剤不足の解消、遺骨収集事業の拡充など7項目を挙げた。
また、所得倍増プランでは、下地島空港の国際化・TPP反対・農水産業の燃料費低減・太陽光発電の全県拡大・IT活用の離島教育・ドクターヘリ導入の離島医療など22項目を提示し、教育プランでは、待機児童ゼロや20学級の推進、親の負担ゼロ・全員奨学金、琉球の歴史教育など六つの教育基本戦略を示した。行財政改革プランでは副知事3人制や外交局の設置、幹部の民間登用など8項目を盛り込んでいる。