市商業地、21年連続下落/14年地価調査結果
県平均は「上昇」に
最高基準値平良字西里 1平方㍍8万4000円
【那覇支社】県企画部(謝花喜一郎部長)は18日、2014年県地価調査の結果(7月1日時点)を発表した。宮古島市の地価は昨年に引き続き宅地、商業地ともに下落または横ばいで、平均では21年連続して下落した。商業地は県内市町村で下落率2位となり、市内最高値の地価は前年からさらに1・2%下げた。市内商業地の最高額は平良字西里根間246番のサーティーワンアイスクリーム(筑登之屋)で、1平方㍍当たり8万4000円。93年のピーク時1平方㍍当たり28万円を境に連続して下落している。一方、県平均は21年ぶりに「上昇」に転じた。
県内市町村の住宅地では多良間村の下落率が最も高く前年から1・5%下げた。
宮古島市の住宅地基準地最高額は平良字西仲宗根染地112番1で、1平方㍍当たり2万9600円で前年より1・0%下落した。市内の住宅地11基準点はいずれも下落または横ばいで推移している。
また、多良間村では基準2地点の平均額で1平方㍍当たり6700円。平均変動率は1・5%の下落で、県内市町村で最も下落率が高くなった。
県内の地価は全用途で上昇地点が87地点(前年・40地点)、横ばい122地点(同・110地点)、下落55地点(同・116地点)と、顕著に上昇に転じたことが分かり、前年まで連続して下落していた傾向に歯止めが掛かり、観光入域客の増など県内景気の「拡大」が土地価格にも好影響を与えている。これらを背景にして県全体の平均変動率は住宅地で0・3%、商業地で0・7%、準工業地で0・3%、全用途平均で0・4%の上昇に転じ、20年間連続して下落し続けた土地価格に歯止めが掛かった。
一方、宮古島市の場合、観光入域客数もほぼ前年並みで、景気浮揚感が県内の他の市町村に比較して大幅に拡大する気配も見られず、人口増などもないことなどから、地価を押し上げる外的要因に乏しい。県は現在の商業基準地の場所が旧市街地であり、土地取引も活発に行われていないことから、宮古島市の地価を連続して下落させる要因になったものと分析している。また、多良間村の宅地下落率が県内最大になった背景には、元々、土地価格が安価であるため、実際は1平方㍍単価100円下がっているだけだが、下落率では高い値として反映されているという。
県内地価の最高額は24年連続で那覇市松山1丁目1番4の那覇共同ビルで、昨年より3・1%(1万8000円)上昇し1平方㍍当たり60万8000円に上がった。