県知事選 喜納昌吉氏が出馬表明/民主県連代表
辺野古「承認撤回へ」/党本部は「自主投票」の方針
【那覇支社】任期満了に伴う県知事選挙(10月30日告示、11月16日投開票)に民主党県連代表で元参議院議員の喜納昌吉氏(66)は24日、那覇市内で記者会見を開き、出馬を正式に表明した。
喜納氏は会見で、「3人の立候補者で辺野古撤回を明確に提言する人がいない。一度は政権を取った民主党が、もう一度明確な意思を示すチャンスだ」と強調。知事選で争点となる米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設については当選した場合、移設の前提となる沿岸部の埋め立て承認を撤回するとの考えを示した。
民主党政権で実現した一括交付金創設や軍転法、税制問題などを一定評価した上で、「民主党は沖縄にとってありがたいことをやってきた。知事選を勝ち取り、やり残した仕事をしっかり遂行していきたい」と決意を述べた。
知事選への喜納氏擁立は県連の常任幹事会での決定だが、民主党政権当時に辺野古推進を決めた経緯があり、党本部は自主投票にする方針だ。
会見で喜納氏は「(党本部から)正式な通知は来ていない。自主投票には理解できないところがある。3人の立候補者は保守系なので、出馬すれば私が有利だとして県連は(擁立決定を)出した」と説明した。
自主投票の方針に従わない場合、党本部が喜納氏と県連幹部の処分を検討しているのに対し、「除名されても出る」と述べ、出馬の意向は変えないとした。
喜納氏は基本政策として、▽承認撤回こそ唯一の選択▽今こそ世界の最先端スマートアイランド▽沖縄こそ平和の聖地へ(環境国連の誘致)-を3本柱に掲げた。
喜納氏は1948年コザ市(現沖縄市)生まれ。68年喜納昌吉&チャンプルーズを結成。91年NHK紅白歌合戦出場、2004年参院選(全国比例区)当選し10年まで1期務めた。