親子でエコカー作り/琉大サテライトキャンパス
環境に優しい取り組み学ぶ
琉球大学のサテライト宮古島キャンパスの公開講座が27日、宮古島市中央公民館で開かれた。この日は工学博士の清水洋一さんが二酸化炭素の排出量と地球温暖化の関係性について講話し、環境に優しい取り組みの大切さを訴えた。参加親子は講話とおもちゃづくりを通して自然エネルギーの活用の方法を学んだ。
清水さんは、はじめに二酸化炭素排出量について話を進めた。沖縄県と全国の排出構成を示し、沖縄県は53%が家庭やスーパーなどの民生部門から排出されていると指摘。ほか交通などの運輸が25%、産業は20%とした。一方の全国は産業部門が最高の41%、民生37%、運輸22%という実態を示し、二酸化炭素削減に取り組むよう促した。
この後、風車を活用したコンデンサーカーづくりを行った。プラスチック段ボールで車を、ペットボトルで風車を作った。
参加親子は共同作業に熱中。指導員の協力を得ながら車を組み立て、ハンダ付けなどにも挑戦した。
車とペットボトル風車が完成すると、実際に風車を回してコンデンサで電気を蓄電、そのエネルギーを放出して車を走らせた。
車が走り出すと子どもたちは大喜び。お父さんやお母さんと一緒に作った自慢のエコカーの走りにくぎ付けだった。
西辺小学校5年の伊良部心優(こころ)さんは「コンデンサーカーづくりは難しかった」と話しながらも満足した様子。「うまく作ることができた。楽しい思い出がつくれました」とお父さんと過ごした充実の時間を振り返っていた。
琉球大学による公開講座は今年5月にスタート。自治体と連携し、大学と地域が密接に結び付く学びのコミュニティーモデルの構築を目指しており、広く市民に学び直しの機会を提供する取り組みとして注目されている。