イタチザメなど20匹駆除/池間漁業集落
漁業再生支援事業の一環
サメによる一本釣りでの高級魚の横取り被害を防ぐため、池間の漁師らで組織する池間漁業集落(勝連見治代表、会員20人)は29、30の両日、市の漁業再生支援事業(離島漁業再生支援交付金)の一環でサメ駆除を実施した。池間漁港に大物イタチザメ(方言名イッチョー)など20匹を水揚げし、解体した魚肉は無償で住民らに提供した。
この取り組みは、離島漁業の再生や漁場の生産力向上を図るのが目的。サメ駆除のほかに、海岸清掃や漁場監視、観光漁業への活動も併せて行われている。
5カ年計画で進められ、今年度が最終年度。次年度以降も5カ年計画で実施される見通し。
勝連代表は「サメ駆除の効果は大きい。池間漁師は高級魚のマチ類などを対象に釣っており、サメを駆除すると被害は一定期間少なくなる。今後とも漁家経営の安定を推進するためには支援事業が必要」と語った。
サメ駆除の仕掛けは29日午後、池間島北東約12㌔のフディ岩周辺の海域に設置した。30日午前、漁師12人が漁船3隻に分乗し、仕掛けを引き上げた。
漁船で引いてきた最大のイタチザメはフォークリフトで陸揚げ。重さ約150㌔、全長3・1㍍あった。