2次審査で視察団来島/世界農業遺産登録
多良間「八月踊り」を見学
【多良間】世界農業遺産(国際連合食糧農業機関が認定)への登録申請を行った多良間村に9月30日、2次審査を行うための視察団20人が来島した。視察団は1日までの2日間、村内の各所を見聞した後、関係者からの聞き取り調査などを行った。村では「八月踊り」(仲筋)の短縮版を披露するなどして、登録認可のためのアピールを行った。
世界農業遺産は、近代化の中で失われつつあるその土地の環境を生かした伝統的な農業や農法、生物多様性が守られた土地利用、農村文化・農村景観などを「地域システム」として一体的に維持保全し、次世代へ継承していくことを目的に国連機関が地域を定めて認定するもの。
視察団は伊良皆光夫村長の案内で、村内の農地の状況や島内の自然環境を視察した。
視察団の1人で世界農業遺産の審査を務める横浜国立大学大学院の酒井暁子准教授(環境情報学)は「生活の中に伝統文化が生きている多良間島が伝わってきた。八月踊りはテレビで見たことはあるが、じかに見ることができ感銘を覚えた。島全体で熱心に取り組んでいる様子が分かった」と感想を述べた。視察団はこのほか、村内の名勝地や農業関係機関を訪れ、1日午後の便で帰任した。