「開き直りが多い」/市長の台風時飲酒
公開質問状回答で市民団体
台風8号接近による「特別警報中の市長の飲酒問題に抗議する市民の会」(長濱幸男、國仲富美男、平良久美子共同代表)は9日、市中央公民館で記者会見し、公開質問状についての下地敏彦市長の回答を公開した。回答の内容について同会は「つじつま合わせと開き直りが多く、真摯(しんし)に問題の本質を探り、解決しようとする姿勢がみられない」と指摘。今後も原因追及と再発防止の策定を求め、再度公開質問状を提出する方針を示した。
公開質問状は同会が9月3日に下地市長に提出、10月1日に文書で回答があった。
質問状では▽災害対策本部の運営内容▽避難計画▽政治責任-などについて下地市長の見解を求めた。
それによると「本部長である市長が対策本部に常駐せず飲酒していたのは、明らかに任務放棄である」との質問に対し下地市長は「自宅待機し連絡体制を取っており、いつでも登庁し指示、命令が出せる状態にあった」と回答した。
これに対し市民の会は「飲酒していてまともな指示、命令が出せるのか。危機意識が欠如している」と非難。当時の市長の行動についても「肝心要の説明がなされていない」とし、携帯電話の通信記録などから当日の行動を明確に示すべきだと主張した。
また、「質問に対する回答の内容にまったく同じ箇所がある」、「回答の中身が他人事のようになっていることから、下地市長ではなくそれぞれの担当部署が回答していると思われる」などと疑問点を示し「平たく回答されており、肝心のところはぼかされている」とした。
市民の会は「回答については納得していない。今後は再質問などあらゆる行動を取り、将来的には辞任要求をしていく」と述べた。
特別警報発令中の飲酒については、下地市長が7月の臨時議会で陳謝し、自らの給料を3カ月間にわたり50%カットすることで一応の決着は見ているが、市民団体は「これで幕引きとはいかない」として、当時の詳しい状況などを求める公開質問状を提出していた。