教員の校務軽減支援へ/総務省
ブロードバンド利用し実験/宮古の小中学校で実施
総務省の「ブロードバンド・オープンモデルによる地域課題解決支援システムの検証」のうち、宮古地区の小中学校を対象にした「小・中学校教員の事務軽減支援の実証実験」が1日、スタートした。南小で行われた開通セレモニーには同省や宮古島市の関係者らが参加して実証実験の成功を願った。同実験では教育委員会、学校、教諭がこのシステムを利用して情報の共有を円滑に行い児童生徒の情報管理を強化し校務の事務軽減を図っていくとしている。実験は来年3月末まで。
開通セレモニーで市教育委員会の川上哲也教育長は「宮古島の教育に新しい風が届いた。教職員の事務軽減のためにこの事業を温かく支援してほしい」とあいさつした。
総務省高度通信網振興課の榎本淳一課長補佐は「私たちはブロードバンドで地域課題の改善に取り組んでいる。今回の実験に協力してくれた市教育委員会、先生方に感謝している。約6カ月の実験で得られた成果を踏まえたこのシステムが全国で活用されることを願っている」と述べた。
また、下地敏彦市長も「教育関係の公文書は多くて細かい。教育委員会から学校、教員に下ろしていくのも大変。このシステムで先生方の負担が軽減されていくことを期待している」と述べた。
総務省の同事業はNTT東日本が実施主体となって行われる。宮古地区の小学校20校、中学校15校の教諭、事務員らが参加し、NTT東日本のシステムサーバを中心として校務支援を展開していく。
校務支援システムは、学校や教諭の要望から生まれ進化していくシステム。連絡掲示板を利用して連絡網の充実を図るほか、成績管理、通知票、調査書など児童生徒の情報を一元管理し、より多くの目で見守り育てる環境を構築していくとしている。
実証実験の内容は、教育ネットワークの構築や校務支援アプリケーションを導入した取り組みなどが行われる。
次年度以降の実証実験継続については、現場のアンケート結果を踏まえて判断するとしている。