水際でテロ侵入阻止/平良港
13機関が対策総合訓練
平良港テロ対策総合訓練(主催・平良港保安対策協議会)が26日、同港下崎地区下崎埠頭(ふとう)で行われた。総勢約100人が参加。宮古島海上保安署や宮古島警察署など13機関が情報伝達から逮捕などの訓練を本番さながらに展開し、万が一のテロ発生に備えた。
式で、主催者を代表して同協議会長の知花包信平良港湾事務所長が「水際のテロというものは、2001年9月11日にアメリカに起こった同時多発のように地域や国の安全を大きく脅かす恐れがある。そしていまだに世界各地ではテロが多発している」と指摘し、日頃からの危機管理と有事に際しての対応を促した。
同港湾管理者の下地敏彦市長(代読・長濱政治副市長)は「宮古の物流拠点である平良港を安心・安全に利用できる港として国内外にアピールし、本訓練が平良港のますますの発展に寄与していくことを願う」と述べた。
訓練は、11月26日午後2時ごろ、同下崎埠頭に入港してくる外国貨物船で数人のテロリストが乗組員を人質に取り、要求に応じなければ殺すという通報が同保安署にあった-と想定。入港後、海保部隊が船内に突入し、テロリスト1人を制圧して身柄を拘束。次いで警察官らが岸壁に逃走してきたテロリスト1人の身柄を拘束した。船内で負傷していた乗組員1人は救急車に収容され、病院へ搬送された。
同警察署の平良英俊署長は講評の中で「各機関が本訓練に対して真剣に取り組み、そのための任務を迅速かつ的確に遂行できたことが確認された」と語り、所期の目的の達成を評価した。