新宮古病院移転などただす/県議会9月定例会
座喜味氏が登壇/一般質問
【那覇支社】県議会(高嶺善伸議長)9月定例会は5日、一般質問が行われた。新宮古病院について県は、来年3月末までには工事を発注、2013年5月をめどに開院する考えを改めて示した。多良間村で大量発生した害虫について、外国からの飛来の可能性が高いと指摘。防除対策として道路沿いや原野のイネ科雑草の除去などに努めていくとした。宮古地区選出の座喜味一幸氏の質問に答えた。
座喜味氏は宮古病院の新築移転について、①建設のスケジュール②現在の病院と比較して改善される内容③現在の敷地面積との比較や駐車場のスペース―などを質問した。
伊江朝次病院事業局長は答弁で、新病院の面積は現在の病院と比較して延べ床面積を約2000平方㍍増やし、6床部屋を4床部屋にするなど、利用者の快適さを考慮した整備を図ると強調。敷地面積は2万2914平方㍍で、現病院と比較して1357平方㍍減少するものの、建物の高層化や効率的な配置計画を行っていくと語った。駐車場については、現病院の駐車台数を約110台上回ると答弁した。
同局長は「既存樹木の活用を図るとともに、屋上庭園を設けるなど、周辺景観にも配慮した施設整備を行う」と述べた。
多良間村で発生し牧草などを食い荒らす「アフリカシロナヨトウ」について、比嘉俊昭農林水産部長は、県内での発生状況や文献などから「成虫が気流に乗り、数百㌔㍍を移動することが確認されている。侵入経路は外国からの飛来の可能性が高い」と説明した。
現在、県は村と連携し、被害の多い採草地や原野などの薬剤防除を実施している。同部長はさらに防除効果を高めるため①飼料確保のための採草後の一斉防除②道路沿いや原野のイネ科雑草の除去③防除講習会の開催④フェロモンによる発生予察法の検討―などを推進していく方針を示した。