平均糖度 過去最高の15・45度/14・15年産キビ
宮糖伊良部が操業開始/豊作型6万3100㌧見込む
宮古製糖伊良部工場(渡久山和男工場長)で11日、2014-15年産サトウキビの操業が宮古地区のトップを切って始まった。今期は豊作型で前期より2500㌧多い6万3100㌧を見込む。初日の平均糖度は15・45度あり、1994(平成6)年に品質取引が始まって以来、最高。今期は前期より14日早い操業開始となった。
同工場以外の操業開始は、沖縄製糖宮古工場が19日、宮古製糖多良間工場が1月5日、同城辺工場が同17日を予定している。
伊良部の今期の収穫面積は863㌶で、前期より22㌶増えた。863㌶のうち、夏植えが701㌶、株出し127㌶、春植え35㌶。主力品種の農林27号が7割を占めている。
この日の搬入原料は384㌧、糖度は最高17・9度、最低13・8度、基準糖度帯以上(14・4度以上)が90%を占めた。トン当たりの価格は2万3503円。操業日数は4月上旬までの120日を予定。
宮古製糖の安村勇社長と渡久山工場長がキビを運ぶベルトコンベヤーを神酒で祓い清めた。
操業開始セレモニーで、安村社長は「いよいよ本日から伊良部地域が活気づく。9月上旬から11月上旬まで少雨傾向があったが、関係機関の早めの対応で被害はなかった。量・質ともに期待できる。近年にない品質に喜んでいる」と述べた。
その上で「来年1月31日に伊良部大橋が開通する。開通以降も宮古製糖伊良部工場は存続する。伊良部地域の農家は毎年6万㌧以上達成できるよう、協力をお願いしたい」と語った。
安村社長、宮古地区トラック事業協同組合の奥濱貞夫理事長らが、ベルトコンベヤーに向かってキビ束を投げ入れ、24時間体制の稼働が本格化した。
下地敏彦市長(代読)は「今後ともハーベスターの導入や農薬助成、有機質肥料による土壌改良、イネヨトウ交信かく乱や害虫防除などに取り組んでいく」と決意を示した。