野菜初出荷、高値を祈願/15年初荷式
トウガンなど61㌧/目標販売額は8億9500万円
宮古地区野菜・果樹生産出荷連絡協議会の2015年初荷式が8日午後、JAおきなわ宮古地区農産物集出荷場で開かれた。行政および農業団体から多くの関係者が参加し、初出荷を祝いながら高値販売を祈願した。初日はトウガンやゴーヤーなど合計61・3㌧を出荷した。今期の野菜・果樹出荷量は計2590㌧、販売額は8億9500万円を計画している。
JAおきなわ宮古地区営農振興センターがまとめた生産概況によると、14年度は10月に接近した台風の影響を受けて定植の遅れ等が見られたが、作付け後は比較的順調に生育した。
ただ、12月に入って気象条件に恵まれず、出荷量が伸び悩む傾向にあった。
冬春季野菜の出荷・販売は11月上旬のゴーヤーを皮切りにスタート。他品目も順次出荷されている。
販売概況によると、宮古で生産された野菜への引き合いは強く、ゴーヤー、トウガンなどを中心に好調な販売が続いている。
14年11月、同12月の出荷実績は▽ゴーヤー59㌧▽トウガン87㌧▽サヤインゲン3㌧-となっている。
今期品目別の出荷計画は▽ゴーヤー720㌧▽トウガン1010㌧▽インゲン35㌧▽メロン50㌧▽オクラ62㌧▽マンゴー113㌧▽カボチャ550㌧-など。
販売額は▽ゴーヤー2億8000万円▽トウガン1億8200万円▽インゲン3850万円▽メロン2200万円▽オクラ4300万円▽マンゴー1億6400万円▽カボチャ1億5400万円-を目指す。
15年初荷では、▽ゴーヤー15㌧▽トウガン19㌧▽サヤインゲン1・3㌧▽カボチャ17㌧▽メロン9㌧-を出荷した。
初荷式で野菜・果樹生産出荷連絡協議会の池間義光会長は「消費者のニーズは今なお『安価な物を』という状況が見られる」と話すとともに、食の安全、安心に対する消費者嗜好は一層高まっていると指摘。その上で「野菜・果樹生産者は安全、安心に対する意識を強く持ち続け、自分の生産する物に関心を持ち、多くの皆さんに感動を与えられるよう日々努力し、全身全霊で生産に励み、実りある1年にしたい」と述べた。
県宮古農林水産振興センターの前田幹男所長と下地敏彦市長(代読)は来賓あいさつを行った。前田所長は全品目における計画達成を期待、下地市長は安全輸送と高値販売を祈願した。
JAおきなわの普天間朝重専務は、ファーマーズマーケットや大型集出荷場の完成並びに購買店舗建設計画など着実に進む出荷環境の強化に触れた上で「(計画の)実現に向けて、関係者が連携を密にし、一致協力して生産拡大にまい進しよう」などと激励した。
安全祈願、乾杯、万歳三唱をした後、初荷を載せたトラックが出発。参加者は大きな拍手で見送り、生産物の高値販売を祈願した。