差別と偏見ない社会を/東小で人権集会
退所者の会・上里さん講話
東小学校(下地政昭校長)で21日、ハンセン病回復者で宮古退所者の会の上里栄副会長(80)を講師に招き、人権集会が行われた。全校生徒464人を低学年と高学年の2回に分けて行われた。上里さんは、自らの体験を通して、国の法律で隔離され、差別や偏見を受けた苦悩を話し「退所者であること、ハンセン病回復者であることをカミングアウトすることに大変悩んだ。強制隔離でいかに悲惨な出来事があったかを理解してほしい」と訴えた。
講話後、児童を代表して児童会副会長の荷川取美南海さん(6年)が「きょう話を聞いて、差別は絶対にいけないことだと思った。差別のない世の中にするために、誰にでも優しくなれるよう頑張る。ありがとう」と感想を述べた。
上里さんはハンセン病を発病し、宮古南静園に入所した。「当時は、一度入所したら、一生出られない所だった」と、強制隔離の実態を話し、それによる差別や偏見に苦しんだ歴史を自らの体験を例に講話した。
高学年の集会に先立ち、低学年はハンセン病と人権市民ネットワークの知念正勝共同代表が講話した。