スカイマーク3月末撤退/宮古空港発着
来月から1往復減便/入域観光客数にも影響
民事再生法の適用を申請した国内3位の航空会社スカイマーク(SKY)の有森正和社長は29日、東京都内の本社で記者会見し、3月29日に宮古空港と石垣空港から撤退し、両空港と那覇を結ぶ路線を休止すると発表した。また、現在3往復6便運航している那覇-宮古便は2月から1往復(2便)減らし、2往復4便とする方針も示した。この発表を受け、伊良部大橋開通で入域観光客増にも期待が膨らんでいた宮古の関係者には衝撃が走った。
観光業界の関係者や市民からは「伊良部大橋開通で盛り上がっていたのに」「盛り上がりに水を差されてしまった」「運賃値上げが怖い」などの声が聞かれている。
会見で有森社長は「乗客、取引先、株主に多大な迷惑を掛け、心よりおわびする」と陳謝した上で「運航に支障は一切ない。資金手当てのめどは付いている」と強調。航空機のリース契約や燃料調達も継続できるとの見方を示した。
同社は、2月1日以降は宮古を含む全国複数の路線で減便する方針で、那覇-石垣便も3往復を2往復に減便する。
そのほか、コストが高い中型機のエアバス「A330」は運航を中止し、小型機のボーイング「737」に一本化する考えを示した。
スカイマークの井手隆司会長は「雇用と会社を守ると約束する」と明言、人員削減を行わずに再建を進める考えを示した。
有森社長は「事業再生には法的再生手続きが不可欠」と指摘。「スポンサーの支援の下、全社一丸で再生に取り組む」と説明した。
さらに、交渉を続けている全日本空輸と日本航空とのコードシェア(共同運航)について、「前向きにお願いしたい」と要望したが、「第三極という形を取りたい」とも述べ、大手傘下入りには慎重な姿勢を示した。