圏域の悲願ついに結実/伊良部大橋開通式典
開通効果に期待膨らむ/関係者集い盛大に式典
無料で渡れる橋としては日本一長い伊良部大橋の開通式典が31日、伊良部高校体育館で行われた。県選出国会議員や県議会議員、下地敏彦宮古島市長、伊良皆光夫多良間村長のほか、伊良部大橋建設に尽力した多くの関係者らを招いて盛大に開催され、開通効果に伴う圏域全体の振興発展に期待を寄せた。
式辞で翁長雄志知事は「大橋の完成は、伊良部島の教育、医療、福祉等の生活環境の向上につながるとともに、地域の産業基盤整備や観光資源の開発を支援するなど圏域振興に寄与すると確信している。この大橋が末永く愛され安全安心に利用されることを願っている」とあいさつした。
来賓祝辞では、松本洋平内閣府大臣政務官が「伊良部大橋が有効に活用され、病院への搬送時間の短縮、島外通学等の負担軽減、輸送コストの低減、観光客数の増大など生活環境、文化水準の向上並びに産業振興に貢献することを期待している。内閣府としても沖縄県の振興のためにこれからも全力を尽くしていきたい」とあいさつした。
また、伊良部高校生徒会長の棚原大翔君(3年)が生徒代表で作文を朗読。長年、島の人たちの生活を支えてくれたフェリー会社2社に感謝の言葉を述べた上で「希望に満ちた島の未来を島民全員で築いていけるよう、私も島の一員としての責任と誇りを持って歩んでいきたい」と力強く述べた。
そのほか、県宮古土木事務所の小橋川透所長は伊良部大橋開通までの工事経過報告を行った。
式典の司会は、伊良部高校の佐久本武大君(3年)と渡久山怜奈さん(2年)が務め、緊張しながらもしっかりとした司会で式をスムーズに進行させた。
同校の生徒18人も来賓等の案内役を担当し、故郷の歴史的節目となる式典を成功させた。