久貝、松原自治会に支払いへ/スポーツ観光交流施設用地費
関連議案を可決/市議会臨時会
宮古島市議会(真栄城徳彦議長)臨時会が2日に開かれ、市提出9議案をいずれも原案通り可決した。
久貝、松原の両自治会が法人格のある地縁団体に移行したことに伴い、基金に積み立てて管理される予定だったドーム型のスポーツ観光交流施設の用地購入費6030万円を両自治会に支払う一般会計補正予算案など関連議案については、一部議員から反対意見が上がったことから挙手による採決を行った結果、賛成多数で可決した。
今臨時会に提案されていた議案は、スポーツ観光交流施設の用地売買契約締結時に法人格を持たない財産区だった久貝、松原両自治会に支払う代金を、市が管理するために新設された財産区特別会計条例、久貝と松原の財産区基金条例を廃止する条例、代金を基金にではなく一般会計に繰り入れるための久貝と松原の財産区特別会計補正予算案、同特別会計からの繰入を受け、両自治会に各3015万円ずつ支出する一般会計補正予算案など計9件。
用地代金を両自治会に支払うための関連議案について、提案理由をただした上里樹氏に対し安谷屋政秀総務部長は「両自治会が2014年8月に法人格を持つ地縁団体の認定を受け、財産区としての取り扱いが不要となったことから、財産区特別会計や基金条例を廃止し、一般会計から両自治会に支払うことが望ましいと判断した」と説明した。
契約相手が財産区から地縁団体に変わったことについて、新里聡氏は「契約書の変更も必要なのではないか」と指摘。長濱政治副市長が「財産区から地縁団体に財産が移行したということが証明できれば良いと思っていた。指摘の疑問については確認したい」と答弁したことから、新城元吉氏が「確認をしてから議案を提出すべきではないか」と今議会への提案に疑問を呈した。それに対し長濱副市長は「最終的な確認を取って、必要があれば支払い請求があった段階で再度、契約書を取り直す。今議案では基金、条例の廃止と一般会計へ繰り出すための補正予算ということで承認してほしい」と理解を求めた。
用地代金支払いに関連する6議案については亀濱玲子氏が「内容の透明性が確保されていない」などとして反対を表明したことから挙手による採決を行った結果、賛成多数で可決した。
宮古伊良部農業水利事業の仲地副貯水池建設工事のために市有地を沖縄総合事務局に売却する議決議案と、狩俣小学校校舎改築工事の契約金額を2960万円増額させる議決議案、公用車による交通事故の和解を専決処分としたことの承認を求める報告議案は全会一致で可決した。