低価格運賃の継続を/JTA、ANAに要請
美ぎ島美しゃ市町村会 会長の下地市長ら
【那覇支社】宮古、八重山圏域の5市町村で構成する「美ぎ島美しゃ市町村会」会長の下地敏彦宮古島市長と漢那政弘石垣市副市長は6日、那覇市の日本トランスオーシャン航空(JTA)本社と全日本空輸(ANA)沖縄支店を訪ね、那覇と宮古・石垣を結ぶ航空路線の低価格運賃の継続について要請した。
下地市長はJTAの丸川潔社長に対し、スカイマーク(SKY)が民事再生法の適用を申請し3月29日から両路線を全便運休することに伴い、両社の航空運賃が再度値上がりするのではとの圏域住民の不安な声が相次いでいると報告。
その上で「運賃が値上がりすれば観光入域客の減少が危惧され、圏域の産業振興に大きな打撃を及ぼし、住民の経済的負担の増加により離島と沖縄本島・本土との経済的格差が拡大しかねない」と懸念を示し、「圏域の住民生活の安定、産業振興を図る観点から、これまでの安価な運賃で運航を継続してほしい」と要請文を読み上げた。
要請を終えて、下地市長は「(JTAは)いきなりの大幅な値上げはない、ただ、諸般の情勢もいろいろあるので少々の値上げはあるかもしれないが、地域住民に納得できるような範囲で考えていきたいとの返事だった」と説明した。
同席した内間康貴取締役(政策・渉外・広報担当)は「昨日、(3月29日以降の)那覇ー宮古線の運賃は(国土交通省に)届け出を済ませた。ほとんど同額か200円から700円程度の値上げになる。地元住民に一定の理解ができる幅だと思う」と述べ、「今後も(他社との)競争関係は続くが、地元が理解し得る一定の幅で適正な運賃を検討していきたい」と話した。
ANA沖縄支店への要請後、漢那副市長は「路線の拡充と地域の振興に資するよう貢献していきたいとの答えだった。(要請の内容を)本社に伝えるとして、具体的な話はなかった」、前谷哲郎支店長は「要請を受け取って社長に伝えるのが私の立場。島民の切実な声はよく聞いているので、それも併せて伝えたい」と、それぞれ話した。