「先輩」から宮古の歴史学ぶ/福嶺中
羽地寿さん(宮古島農林水産センター長)が講話
福嶺中学校(饒平名和枝校長)で9日、進路学習会が開かれた。同校卒業生で沖縄総合事務局宮古島農林水産センター長の羽地寿さんが講師に招かれ「~先輩から後輩へ~ぷからす ぷからす」と題して講話した。城辺を中心に宮古の歴史などを紹介。福嶺小の児童6人と全校生徒14人は、興味津々に聞き入っていた。
キャリア教育の視点と、先輩の講話を聞くことにより、自らの生き方を考えるのが狙いで開催された。
羽地さんは「中国の歴史書『元史(げんし)』の記録では、14世紀に中国に船が漂着した。船に乗っていたのは『婆羅公管下密牙古人民(ばらこうかんかみやこじんみん)』という人たちであったという。『婆羅』は現在の城辺保良、『密牙人民』は宮古人と考えられ、その人たちはシンガポールまで行っていたという」と述べ、「皆さんは、宮古の古い歴史に誇りを持って良い」と強調した。
羽地さんは『みやこの歴史 宮古島市史第1巻通史編』の記述を引用して説明した。
「宮古島の人口は1611年には約8000人、現在は約5万4000人」と語った。
また「宮古民謡の特徴は繰り返しが多い。繰り返すことは人々の心に強く訴えている」と話した。
最後は「現代社会に必要なものは『これしかないではなく』、『これが全てではなく』、いろいろな言葉とか習慣などを認める寛容な人間になってほしい」と締めくくった。