西里氏の処遇で議論/市選挙管理委員会
来月の定例委で判断へ
市選挙委員会(下地淳徳委員長)の定例委員会が10日、市役所平良庁舎で行われた。現在、市議会の特別委員会で議員資格について審議が進められている西里芳明市議が公職選挙法104条においてはどのように判断されるべきかについて、同法の逐条解説やほかの自治体の事例など関係資料を参考に協議した。104条に伴う西里氏に対する選管としての判断は3月2日に予定している定例委員会で正式な議題として取り上げ、判断を下すことを確認した。
公職選挙法104条では、地方公共団体の議会議員の選挙における当選人で、当該地方公共団体に対して地方自治法第92条の2(議員が請負人等となることを禁止)の規定に関係を有する者は選管に対し、当選の告知を受けた日から5日以内に前記の規定に関係を有しなくなくなった旨の届け出を求めており、その期間に届け出がないときは「当選を失う」としている。
市選管によると、西里氏は市から公共工事を請けていた建設会社の取締役でありながら、2013年10月に行われた市議会議員選挙では、候補者届の職業欄に「会社役員」ではなく「会社員」と記しており、当選後もそのまま取締役を務めていた。
事務局側からの説明では「この件について県選管にも解釈と回答をお願いしたが県選管からは『まずは市選管としてどう考えているのかを聞かせてほしい』という回答で現在まで県選管からこの件に対する回答は来ていない」と説明した。
また、事務局が示した愛知県大府市で同様の問題を扱った事例の資料では「公選法の104条については5日以上経過した後にその事実を知ったとしても、後日発覚した定めが公選法にないため104条を適用することができなくなっている」との内容が示された。
委員からは、市議選における西里氏の候補者届け出の職業欄に事実とは違う内容が記され、選管としても判断しうる状況や時間がなかったことや、5日以上経過した後の定めがないことからも大府市と同様に「104条の適用は難しいのでは」などの意見が出された。
大府市では同様の問題について「大府市議会政治倫理委員会」を開催し、法の趣旨や解釈について議論した。
同倫理委員会では、地方自治法第92条の2および公職選挙法104条の解釈について、市の担当課(企画政策課)と副市長の出席を求めて説明を受けている。
その説明では、地方自治法の92条の2について「請負量が全体の50%というのが一定の目安か」の問いに「半分以上ならば請負に該当だが、半分でなくても事情によっては請負関係に当たるという解釈になっている」としている。